2013年8月10日土曜日

お歯黒のはなし

こんにちは、 愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、タカタです。

江戸時代の女性が、結婚した証にお歯黒で歯を黒く染めていたという事実は有名な話。
なんでも、黒が他の色に染まらないことから、夫への貞節を意味していたとか・・・ 

さて、そのお歯黒、実は江戸時代よりもずっと前(奈良時代ぐらい)から行われていました。
もともとは髪を結うのと同じように毎朝行われていた女性の身だしなみだったもので、既婚女性だけのものではなかったようです。
それが、平安時代になると武家の侍以上の身分のある男性の間でも行われるようになりました。
時代劇などで、顔を白塗りにした公家の男が笑ったときに真っ黒な歯をしていることがあるのを、みたことがある人も多いでしょう。
室町時代にはそれがならわしとなり、元服(成人式)の儀式にまでなったといいます。
しかしその後、江戸時代になると、お歯黒は再び女性だけのものとなりました。
そして、明治時代を迎え文明開化の声を聞くと、お歯黒の習慣はちょんまげと一緒に過去のものとなっていったのです。

古鉄くずを焼いて濃いお茶に入れ、それにお粥やお酒、飴を加えて発酵させて作るお歯黒には虫歯予防の効果もあったそうですが、それにしても、ニカッと笑った口の中が真っ黒、というのに抵抗を感じるのは現代人だけの感覚なのでしょうか。
「明眸皓歯(めいぼうこうし:目元が美しく、歯が白いこと。美人であること)などということわざがあるわりには、変な習慣があったものです。

もしも、現在も江戸時代と同じようなお歯黒の習慣があったとして、結婚式の衣装に白無垢を選んだとしたら、結婚式には「あなたの色に染まります」、そのあとは「もうこれ以上染まりません」ということになるのでしょうね・・・。

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